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アラフォーというお年頃

実は、2週間ほど前から、断続的な胃痛を味わっている私。胃痛に加えて頭痛や肩こり痛にも襲われ、これはもとから頭痛持ちだし凝り症でもあるけれど、同時に襲われるとじっとしていることもできない苦しさなのと、胃腸薬を飲めばいいのか鎮痛剤を飲めばいいのかわからないのとで、医者にかかりました。

病名なんかはつかないけれど、先生のお見立ては要するに「自律神経失調」とのことでした。肩こりや頭痛と胃痛がセットなのは、良くないことらしい。頭痛はもともとのものだから、と思っていてはいけなかったのね。胃痛は神経性ということらしくて、

…ウソでしょ!?
って、思いました。体力がなくても胃腸だけは丈夫というのが私の数少ない取り柄だったのに…今までどんなにプレッシャーのかかる場面に遭遇しても胃が痛くなったことなんてなかったのに。

「仕事たいへん?」
「いえ、今はやることがないくらいヒマで…先月は猛烈に忙しくて、残業50時間を超えてましたけど」
「あとになって出てくるんですよ、その疲れが」
「そうですか…確かに何もしてないのに疲労感というか、体が重いんですけど」
「まあとにかくゆっくり休んで、寝て、寝て、好きなことをすることです」

いや私、仕事は嫌いでは…むしろ好きというか。それに仕事は多くて残業は(時短社員とは思えないほどに)凄まじかったけれど、納期とか責任とかのプレッシャーが普段より大きいってことはなかったし、仕事のことを考えると、っていうよりは単に食後に胃痛になることが最近多いってだけなんで

「無理のきかないお年頃なんです」

ファッッ!!!??

「ね。顔が疲れてますよ」

…。
……。

神経性胃炎というのは、なんとなーく、「ああ仕事のこと考えると…キリキリ」というかんじのものだと思っていたのですが、そうではないのですね…
そして先生、これは私が人並みに繊細な神経を持ち合わせているということではなくて、「お年頃」なのだと…そうおっしゃるわけなのですね…

もうすぐ産業医による職場のストレスチェック制度が始まりますが、従業員数50名未満の我が職場では導入される見込みもなく。自分の心身の健康は自分で守らねば。いくら好きな仕事でも働き過ぎは禁物。体力を過信していたわけではないけれど、それよりも更に低めに見積もっておかなきゃダメなのね。

なんてったって「お年頃」なのであるから。
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by hemp-vermilion | 2015-11-17 23:38 | ワークライフバランス

弁理士の日企画:ワークライフバランスの取り方

今年のドクガク様の「弁理士の日」企画、テーマは「ワークライフバランスの取り方」だそうです。

ワークライフバランス(以下WLB)…仕事と生活(私生活)のバランス(調和)、ですね。私自身、調和がとれているか、と聞かれたらその答えは「はい」となります。

え?寝る間も削って仕事してたじゃん!?正月もゴールデンウィークも無いって言ってたじゃん!と思ったそこのアナタ、そうです、それでも「はい」なのです。

理由は2つ。
まず、寝る間も削るほどの忙しさは短期的なものであるという点。短期的といいつつほぼ半年くらいずーっと忙しかったわけですが、長ーい目で見れば「開業初年度」という短期間で、これはどんな業種でも仕方のないことと思います。もちろん、初年度から忙しさをセーブする働き方というのができればベストなのでしょうし、実現できている方もいらっしゃるのでしょうけれども、私はこれが常態化しない限りは「短期的なもの」と見なしています。

もうひとつの理由は、忙しいなりに家族との時間は死守しているという点です。子供達の送り迎えを全てダンナ様にお願いしていても、寝る間も削って仕事をしていても、居残り残業というものを滅多にせず、家族と一緒に夕食をとり、息子の風呂上がりの世話をし、寝かしつけているからです。そうです、寝かしつけが終了してから自宅で夜中に残務処理を再開するため、寝る間が削られるのです。

これはこれでいわゆる「残業」扱いにならないので、同じ時間オフィスに居残っていたら支給されるであろう残業手当が支払われず、悪く言えば「サービス残業」に該当してしまうわけですが、その分の手当は別の形でちゃんとしてもらっておりますのでご安心ください。

また、子供が熱を出したときや、学校行事で出勤できない時は例外的に在宅勤務を認めてもらっており、フレックス制も10歳未満の子供がいる社員は他の社員よりも若干ゆるい規則になっているので、忙しいながらも必要な場合は自分自身や家族の都合を優先した働き方ができています。

寝る間も削る忙しさの最中でさえこのような生活っぷりだったわけで、忙しさの波がちょっと引いた今は、毎日5分の時間外労働すらせず定時に退勤し、溜まった代休を消化しつつ、週末も完全に仕事から離れ、お菓子を焼いたり刺繍を刺したり縫い物をしたりお菓子を焼いたりお菓子を焼いたりパンを焼いたりblog記事を書いたり。私生活を満喫した日々を送っております。

WLBを取るというと、毎日定刻出勤・定刻退勤、残業ナシが当たり前、というイメージになるかもしれませんが、私の中では、超絶仕事に没頭する日々と、私生活を謳歌しまくる日々とがそれなりの順番で回ってくるならば、それでOKなのです。

WLBを取る上で何か工夫をしているか?とは、社会人大学院生であった時代からよく受ける質問ですが、自身で気をつけていることといったら「セルフマネジメント」ということだけです。仕事の優先度を見極め、自分の体力と職務遂行能力とを把握し、同僚や上司と調整を図るということ。

こういう回答をすると、それだけでは自分の会社では無理だ、あまり参考にはならない、と質問者に言われてしまったりするのですが、社会人大学院で「ワークライフマネジメント特論」を履修した経験から少し大げさな言い方を敢えてすると、従業員がWLBを取れていないと感じている場合、その従業員の努力と工夫だけで改善するのはそもそも無理なものなのです。組織全体で制度や考え方を変えていかない限り無理なので、もしWLB改善のための努力をするのであれば、それは個人でできる創意工夫ではなくて組織を変えるための努力でなくてはなりません。決して自己管理なんかではないのです(いや自己管理はいかなる場合でも重要ですが)。

それでも強いて個人で努力する余地がある点を挙げるとすれば、就業規則を正確に知ること、労働関連の法律知識を持つこと、職場に味方を増やし且つ上司との交渉を有利に進めるためのコミュニケーション術を磨くこと、でしょうか。これは組織を変えるための努力の第一歩でもあります。

私の職場は幸い、従業員がきちんと自己管理しさえすればWLBを取るのは難しくない労働環境であるため、こらすべき工夫は「自己管理」のみ、ということなのですね。これは大変有り難いことだと思っています。

というわけで、ドクガク様の期待に全く応えられていないような気がしつつ、以上をもって今年の「弁理士の日」企画記事といたします。
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by hemp-vermilion | 2013-07-01 01:25 | ワークライフバランス

多忙な日々

忙しいったら忙しい。

「忙しい」は「心」を「亡くす」とか「忙しいっていうから忙しくなる」とか、いろいろ言われますが、忙しいものは忙しいのです。
「年度末ですから」とも言われますが、昨年末あたりからずぅーーーーーっと続いているこの忙しさ、特にここ1ヶ月は外内、つまり外国のお客様からの調査依頼が9割で、あれ、何だか年度末とか関係無くない?

忙しいときというものは、次から次へとインプットがやってきて、それをキューしたりスタックしたり上手いこと処理して次から次へとアウトプットを出し続けるので、blogのネタにも事欠かないというものですが、残念なことに時間だけが足りません。

毎日仕事を持ち帰って睡眠時間は2~3時間、週末も仕事持ち帰り、息子が熱を出しても仕事(看病は夫まかせ)、インフルエンザで休んでも家で仕事(日中は仕事にならないから結局夜中になる)、そんな毎日がもう今日で何日…?完徹なんて大学院のとき以来です。3年前だってつらかったのに、今はもっとつらいです。

新しく立ち上げた調査部門、実務者は私ひとりですから、バッファがないのです。依頼が立て込めばすぐにオーバーフローしてしまいます。新しく立ち上げた調査部門ゆえに、せっかくのご依頼をお断りするなんて以ての外。実務者は私ひとりですから、私が休むなんて以ての外。かくして、しわ寄せが家族に、特に夫に行くことになるのです。

私の最大の理解者であるダンナ様は、事情を全てわかって、家事を引き受け、子供が熱を出せば自分が早退して保育園に迎えに行き、自分が率先して看護休暇を取り、私が最大限、仕事上で周囲に迷惑を掛けることの無いようサポートしてくれます。こんなダンナ様がいてくれるから、ダンナ様がこういう人だから、私はこの忙しい日々を乗り切っていけるのです。

とはいえ、子供の病気でほとんどまともに出社できない日が3日も4日も続けば、ダンナ様にしても色々と思うこともあるでしょう。その3日4日の週が2回も3回も続けば、ダンナ様の心身の疲労はいかばかりかと思われます。

子供たちの面倒を見、食事を作り、皿を洗い、洗濯をし、ゴミを出し、ネコのトイレ掃除をし、私が朝起きられないときは黙って子供たちを2人ともそれぞれの保育園に連れて行き、私が残業するときは2カ所の保育園にお迎えに行き、私が疲れて帰宅すればお茶を淹れ、週末には布団を干してくれるダンナ様。子供を病院につれていき、小学校の入学説明会に行き、保育園の懇親会に出席してくれるダンナ様。ダンナ様は神様です。

そこで、ふと、思いました。

世の中の共働き家庭では、我が家と逆で、妻側に家事・育児の負担が偏りがちであること。共働きより少ないとはいえ、専業主婦家庭もまだまだ多いこと。「仕事で疲れてるんだ」と家でも家族とコミュニケーション取ろうとしない夫たちがいること。特に妻が専業主婦なら、家事育児は妻がやって当然だと思っている夫たちがいること。家庭を顧みない夫に妻が意見しようとすると「自分はこんなにも働いて家族を養っているのに」と考える夫がいること、、、

それは違う。違うんだよ。家庭に迷惑を掛けているから、仕事上で迷惑を掛けずにすんでいるの。家庭に対する義務を果たしていないから、仕事上の義務を果たすことができているの。専業主婦(夫)家庭でも、共働き家庭でも、同じこと。

仕事はしなけりゃ食べていけないし、繁忙期というものはあるものだし、稼ぎ時に稼がないなんて考えられないけれど、
「ごめんごめん、全部やらせちゃって本当にごめんね」
「この忙しさが一息ついたら、家族でお出かけしようね」
「何もかも押しつけて仕事ばかりしちゃって、ホント申し訳ない」
負担が偏るときは、これくらい恐縮して仕事させて頂くのが本来の姿勢なのじゃなかろうか?

「仕事が忙しい」は家事育児をしないことを正当化するために振りかざす免除証書なんかじゃない。事情説明書であり、上申書であって、顔色を見ながら「そんなわけでごめんなさい」とオズオズ差し出すべきものなのです(そこまで卑屈にならなくてもいいか)。

と、久しぶりに仕事をしない夜に思ったことを書いてみました。

お約束の特許情報フェアの感想は、あ、あれ、もうあれから4ヶ月…!?
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by hemp-vermilion | 2013-03-02 00:28 | ワークライフバランス

ワークライフマネジメント特論3回目・4回目の感想

先週末は体調を崩して大学院もお休みしてしまい、更新が滞っている当blogですが、本日4回目の授業があり、2回分の感想をまとめて書いてみたいと思います。本当は、この授業に関すること以外にも書きたいことはあるのですが、どうにも私の体力限界を超えるので、優先順位をつけて、まずはワークライフバランスから。

前回の授業のテーマは「企業のワークライフバランス度をチェックする」で、ファミリー・フレンドリー施策の充実度と均等施策の充実度によって分けられるA~Dの4タイプについて学びました。

Aタイプ…本物先進ワークライフバランス企業
Bタイプ…モーレツ均等企業
Cタイプ…見せかけワークライフバランス企業
Dタイプ…20世紀の遺物企業

これだけで、何となくイメージが出来てしまいそうですが、どのタイプの企業なのかによって、ワークライフバランスの浸透に働きかける人と方法が異なるとのこと。

例えばBのタイプは機会は平等だけれど、裏返せば即ち、妊娠・出産・育児・介護その他の事情によって、これらの事情と無縁な社員と同等に働けなくなった社員が離職してしまう、その結果として、採用費・育成費に無駄が発生したり、残った均一な人材では多様化したニーズに応える商品・サービスが生み出せなかったり、といった不利益が発生する。

こうした企業の場合、社員がワーカホリックであったりするので、社員の意識を変えることが必要で、そのためには社員に対する啓蒙活動のほかに例えば評価の仕方を変えるなどする(制度だけ設けても有形無実のものになるため)。いくら「ノー残業デー」や「ナントカ休暇」のような制度を作ってみても、社員がワークライフバランスの重要性を理解して実践しない限り、それは会社の「押し付け」になり、結局社員の反発を招くだけになる。

一方、Dのタイプは中小零細企業などで今までワークライフバランス施策の必要性が薄かったり、両立支援や機会均等のための制度や環境の整備がされていないような企業。こういう企業は、トップ(オーナー)の意識を変えるだけで、いわゆるトップダウンでガラッと会社の方針を転換させることができる可能性が大きいので、経営者の意識改革から着手し、まずは制度面を整えて周知する、という方法を採る。

で、自分の会社を考えてみた場合、「Cタイプだなぁ」と思ったその理由は、
・育休等の制度面は整っていて、周知もされ、利用もされている。
・が、一方で経営層はそれに胡坐をかき、実際の制度利用に纏わる社員の不満に気付いていない。
・結果、若手や女性社員からはモチベーションの低下等が見られる。
からです。

こうしたタイプの企業は管理職の意識改革が大切だとのこと。確かに…それは納得です。

ですがここで疑問が湧いてきました。

Bタイプは底辺の一般社員を意識改革しなければならないとしても、その方法は啓蒙や評価方法の改正等トップダウンで進められるものです。Cタイプ、Dタイプはそれぞれ管理職や経営層の意識改革が必要なのだとすると、結局、変えるのはトップだということになります。

小室先生は当然企業からの依頼を受けてコンサルタントを行うのですから、企業が問題意識をすでに持っていることを前提としてトップダウンの提案で良いとしても、例えば底辺の一般社員がワークライフバランスに対してとても問題意識を持っていて、自分でも実行し、会社も変わって欲しいと思っている場合に、その社員はどのように会社に対して提案を行えばよいのか?ボトムアップで企業にワークライフバランス施策を導入しようとする場合のポイントは何なのか?ということです。

これについては、今日の授業で思い切って先生に質問をしてみました。先生によると、まず社内で有志によるワーキンググループを作り、徐々に大きくしていって、そのうち権限のある(特に女性)社員も巻き込んで、最終的に会社に対して提言をするところまで持って行く、という方法があるそうです。

その場合、他社で同じような活動をしているワーキンググループと交流を持つことによって、情報交換をしたりお互いにヒントを得たりすると良いとのこと。交流をする他者のワーキンググループは、自社と同じような規模や企業文化だと良いのかな?と思ったのですが、そのことはあまり関係なく、むしろ業種が近い企業を選ぶとよいとのことでした。

確かに、その業界(あるいは業種)に特有の事情やら問題点やらって、ありますものね。

ただ、会社に提言するに当たっては、まずは自分に一番近い上司に話を持って行って、例えその上司を説得できたにしても、その後にまだ「ボスキャラ」が控えていることを忘れてはいけません。その上司が、さらにその上司を説得し、結果として経営層を説得するところまでいかなくては、十分にワークライフバランス施策を導入することはできないということです。ですから、上司に提言・提案を行うときは、できるだけ具体的な数値データを挙げて説得力を上げ、さらにその上司がそのまた上司を説得するに役立つような話の運び方やデータの示し方までお膳立てしておくのが効果的。

前回の授業で、制度の利用にはある程度会社からの強制力がないと有形無実なものになってしまうように思う、と発言した学生に対し、先生が仰っていたのが、「強制力は確かに効果的な側面もあるけれど、(特に従来型の働き方をしている)社員の意識や価値観を変えてからでないと、彼らは今までの自分が否定されると感じて反発し、結局上手くいかない」ということでした。

一般社員も管理職も経営層も、とにかく意識改革と制度導入を上手にバランスをみながら取り入れていく、ということが大切なんですね。そして、まず誰の意識を変えるのか、そのためにどのような制度を導入するのか、といったことは、その企業個別に状況をみながら決めていくことが必要で、そのためにこの「タイプ分け」が目安としてあるのだと理解しました。

他に学生からの質問として挙がったのが、ワークライフバランス施策を導入した企業に発生する、俗に言う「女の敵は女」というものについてでした。これは…身近にも見かけます。

確かに、育休を取得する女子社員の仕事が他の社員に振り分けられると、振り分けられた方の社員が不公平感を感じたりだとか、短時間勤務で早く帰宅する社員の残した作業をする立場の社員が不公平感を感じたりだとか、そういった話は聞かれます。

先生によると、何故か育休や短時間勤務の女子社員の仕事は、残された「女子」社員に振り分けられる傾向があるのだそうです。これが第1の問題。そして、その残された女子社員というのが、結婚や出産を犠牲にしてキャリアを築いてきたタイプだったりした場合、特に不公平感が生まれやすく、この不公平感が第2の問題。

第1の問題については、無意識にそのような振り分け方をする管理職が多いので、まずその問題を自覚してもらって、徐々に修正して解決していく。

そして第2の問題に効く薬としては、最初の講義でも出たように「介護」の話を持ち出すのが良いと仰いました。多様性のある働き方を許容するというのは子持ち女子社員だけの問題じゃない、これからは「介護」によって長期休業をやむなくされる40代以上の(特に独身の)社員が現れてくる、という話をすると、男女や既婚・独身・子供の有無を問わず社員に当事者意識が生まれ、「自分も将来はこういう働き方になるかもしれない」と思うようになることによって、不公平感が解消するのだそうです。

人によっては、特に男性の目から見れば、この不公平感という問題はピンと来にくいものがあるように思えます。「仕事も結婚も子供も手に入れた女性」に対する「お局様」の僻みや嫉妬、という問題として受け止められている部分も多いように思えます。そのように伝える記事や報道もあるようです。このような見方をされてしまうと、男性はこの問題をより一層敬遠するようになるでしょうし、女性同士でも対立が深まってしまうことにもなりかねません。

この第2の問題は個人の意識の問題のように思われて実はそうではなく、従来の企業風土に根ざしているものなのだということ、ワークライフバランス施策の導入によって社員全員、ひいては会社全体が恩恵を受けるのだということを周知し理解させると、解決に効果があるのだそうです。

先程、自分が勤める会社をCタイプに分類した私ですが、男性上司が制度を導入して実際に利用実績もあるということに満足し、実際にその制度利用に付随して起こっている社内の問題に気付いていないというのは、自分がその制度を使うとしたらそれは一体使いやすい制度なのかどうか、利用者の視点で考えるというプロセスが抜けているからではなかろうかと思われてきました。

そして、このような上司に当事者意識を持たせるためにはやはり、(上司の方が私より2回りほど年上なこともありますし、)育児だけでなく介護の問題について伝えてみるのが、効果的な手段たりえるのかもしれません。

さて、次回の授業までの課題は、自分の会社の人事部(または総務部)に、自社のワークライフバランスについてヒアリングを行うこと、です。私的なことを業務時間内に行うわけには行きませんので、アンケート形式にしようと思っているのですが、ある程度回答の内容が予想できてしまうだけに、どのような質問事項を盛り込むか、知恵の絞りどころです。

ついでにさりげなーく、アンケート回答者を洗脳できたらいいなぁ、そんな質問の仕方にできないものかなぁ、なんて考えていますが、かなり難しい作業になりそうです。

例えば、残業が少ないことは事実だけれど、その理由として当てはまるものを回答させるとして、選択肢に
・ 経営陣が残業に係るコスト感覚に敏感だから
・ 管理職が残業に係るコストに敏感だから
・ 社員が全体的に残業に係るコストに敏感だから
・ 労働組合との決め事があるから
・ 残業は申請制になっているから
・ 残業をしないと評価が高くなる評価システムだから
・ 一斉退社日(ノー残業デー)を実施しているから
・ 人手が充分足りているから、または仕事量が減っているから

という(上司が「当てはまる」と回答するであろう)選択肢の他に、
・ 経営陣がコスト以外の残業によるデメリットを理解しているから
・ 管理職がコスト以外の残業によるデメリットを理解しているから
・ 社員が全体的にコスト以外の残業によるデメリットを理解しているから
・ プライベートの充実が良い仕事を生み出すと考えるから
・ 社員のタイムマネジメント能力が優れているから
・ 常に時間の無駄削減を「カイゼン」しているから
・ 女性社員の育児との両立支援のため
・ 男性社員の育児との両立支援のため
・ 女性社員の介護との両立支援のため
・ 男性社員の介護との両立支援のため

なんていう選択肢を設けてみる。

上司はコスト意識から残業削減を徹底させてはいるけれど、そしてそれはコスト意識が欠如しているよりかなりマシなのだろうけれど、それを前面に出して社員に押しつける形で実践しているので、反発心を抱いている人もあれば、本当に必要な残業が申請できなくて自宅に仕事を持ち帰る人もあって、逆効果になっている面があります。会社の都合を押しつけているのではなく、社員のためを考えての残業削減なのだという伝え方ができていれば、そしてそれを社員が理解していれば、仕事に対するモチベーションも違ってくるでしょうし、反発も減ると思うのです。

この選択肢を見たときに、「社員に理解させなきゃいけないんだ」って思ってくれれば…なんて望むのは…やはり無理が過ぎますね…。男性社員の介護との両立などというものも恐らく上司の頭の中には無いので、選択肢を見てその可能性に気がついてくれれば…そして「そういえば親の面倒を見るという理由で有休を取る男性社員が最近増えたなぁ」と思ってくれれば…

とまぁ、そのようなことです、洗脳って。。。

話は変わりますが、そういえば今日は「仕事と生活の調和推進事業」の仕分けの日でしたね。どうなったのでしょうか。初回の授業の時に先生が「お尻に火が付いている年金の問題が絡んでいるので、政府もワークライフバランス政策に乗り気」「でも政権が変わったらとりあえず全部待ったをかけられたみたいになってて」と仰っていましたが、これがその「待った」だったのでしょうか。結末が気になります。
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by hemp-vermilion | 2009-11-17 23:44 | ワークライフバランス

ワークライフマネジメント特論の感想その2

無事に(かどうかはさておき)意匠の判例発表も終わったので、先週のワークライフマネジメント特論の授業の感想を書きたいと思います。

2回目の授業では、「なぜ日本社会においてワークライフバランスが取れない、または取りづらいのか」というテーマでディスカッションを行いました。ディスカッションは個人における理由と企業における理由に分けて、3人または4人で構成するチームごとに行いました。

まず個人としての理由から。どのチームが出した意見でも大まかに共通していたのは
「(自分だけ)早く帰宅する」ことに対する不安感、焦り、恐怖感、罪悪感」
というものでした。

・自分がいない間に自分に意思決定がされてしまう、つまり
  自分が意思決定に関われないかもしれないという不安、
・その意思決定が自分に不利なものであるかもしれない不安
・やる気がないヤツと思われるかもしれない不安

こうした不安感は、
・評価に影響するかもしれないという恐怖、
・早く帰る自分が昇進その他で取り残されるかもしれないという焦り、
そういったものを起こさせるというものです。

つまり、心理的な原因です。

その他には、
・残業代を稼がないと基本給だけでは苦しい
・タイムマネジメントスキルの欠如
という意見も出ました。

企業的における理由としては、
・制度はあっても活用を推奨しない(制度の形骸化)
・成果が出ないのは働く時間が少ないからだと言う上司
・日本人の美点「勤勉」を履き違えている
  (遅くまで仕事を頑張る人が偉い!のような考え方)
・コスト意識(人件費)の低さ
・顧客優先(顧客の要望に応えるために社員に残業を強いる)
・残業前提で組まれたスケジュール

と、個人における理由が大別して3つだったのに対し、企業における理由はまぁなんとバラエティに富んでいることでしょう!

各チームの発表が終わってから先生がまとめをしてくださいましたが、耳が痛いと感じたのは、「だいたい皆さんに『考えてください』っていうと、タイムマネジメント能力が鍛えられていない、っていう理由はなかなか出てこないんですね。『会社がこうだから』『上司がこうだから』『評価体系がこうなってるから』って、仰るんです。でも、タイムマネジメント能力がないと、例え制度や環境が整っても、ダメなんですよね。だからまずは自分のタイムマネジメント能力を上げること。」

また、本当に残業をしないと生活が苦しいのか、まずは生活を見直してみることが必要だとも仰っていました。

さてでは各自のタイムマネジメント能力は各自で鍛えるとして、会社における理由についてはどう改善していくのか?

残業は人件費というコストだけでなく光熱費というコストもかかっている。また長時間労働は効率を低下させ、社員の健康にも悪影響を及ぼし、これもコストアップにつながる。賃金を上げて残業を減らす方が、却ってコスト削減につながる場合があるので、まず試算してみる。

20代、30代の子育て社員の評価をする上司は世代的に、たくさん残業をして評価を良くしてその地位になった人が多く、その価値観を部下にも押し付けるけれど、そのような企業戦士の父親を見て育った部下世代はその価値観を受け入れない。まずは制度として評価の仕組みを変えてみることで、残業をしない社員が不利を被らない、むしろ有利に評価されるようになれば、社員は自然と時間を意識した仕事の仕方をするようになる。

…あ、それは正しく私の会社です。

実のところ今回の授業では、ディスカッションとその発表を通じて、私はカルチャーショックを味わいました。自分を取り巻く環境が、ワーク環境もライフ環境も含め、どれほど恵まれているかということを痛感したのです。ワーク環境も、単に会社や上司が良いというだけでなくて、自分を指導してくれた先輩や、自分の仕事の種類や、そういったものまで含めてです。

まず、自分だけ早く帰宅することへの罪悪感についていえば、特にリーマンショック以後、私の会社は残業に対して大変厳しく、残業をする場合は必ず上司に申請して許可を得なければなりません。残業をしている方が罪悪感を感じるのです。人件費の問題だけでなく、ごめんなさい、電気をカンカンつけて、私ひとりのために空調を稼動させて、といったような罪悪感もあります。当然、上司の評価も、残業をする人の方が低くなります。

不安感についてどうかといえば、私の会社には小さなお子さんがいるママ社員が私を含め4人いて、割合としては全社員の1/6にあたります。皆、特別な場合を除いて、保育園や学童のお迎えに間に合うように時短を利用したり、時短を利用しなくとも定時キッカリで退社するのです。従って、そのような社員が意思決定に関わらなければならないようなミーティングは、そもそも無理な時間帯に設定されることがありません。

自分が関わらないところで勝手に意思決定がされることはゼロではありませんが、少なくとも自分に不利な意思決定がされることはありません。これは会社が小さくて、社員全員が会社全体の仕事の量やスケジュールや、各社員の家庭状況などをある程度把握できているからだと思います。例え不利な決定だったとしても、上司にそれを伝えることは難しくなく、認めてもらえれば考慮してくれます。

家庭の事情で早く帰るのは全員が知っているので、「早く帰ってしまうのはやる気がないからだ」などと評価されることはありませんし。

昇進に関する焦りも、なにしろ小さな組織すぎて、それほどたくさんのポストも元々ありませんから、昇進も何もないっていうか…これはある意味でモチベーションの低下に繋がってしまう可能性もあるので是非はあろうかと思いますが、少なくとも自分が出世レースから取り残されるという恐怖感とは無縁です。

残業代がないと生活が苦しいというのは、そりゃもう多くもらえるに越したことはありませんが、残業すると評価が下がる→昇給や賞与が下がる、ということを考えると、残業をすることが収入増につながるという思考回路はできにくいかと思います。

会社側における理由については、上述の如く残業をしないことに対する否定的な評価がありません。顧客優先は、どうしてもという場合は上司が責任を持って完了させるか、最初から複数のメンバーで担当させてバッファを持たせたりしてできる限り負荷がかからないようにします。

特に私の場合、相手クライアントは海外が多く、夕方にコレポンを出すと、翌朝返信が届いている、というケースが多いのです。すぐに対応しろ!なんて言われることは滅多にありません。

調査は、データベース実費が安くなってきた今日では主要なコストといえばサーチャーの人件費ですから、上司にコスト意識はありますし、最初から残業ありきのスケジュールは組みません。

授業中に先生は、社員教育として、「コスト削減」という文句は教えるけれど、自分の給料は会社にとって人件費というコストだとか、そのコストを視野に入れて仕事を進めることとかいうのは、あまり教わらないでしょ?と仰っていましたが、私は先輩からミッチリ叩き込まれました。

この仕事の見積もりはいくらだから、かけていいコストはいくらまで。目に見える実費(データベース実費や文献入手料等)がいくらくらいだから、残りがあなたの人件費。もらってる月給、大体21で割ってさらに5で割ると、あなたの時給が出るでしょ?それで割ってごらん、この仕事に何時間までかけていいのかな?

私は保育園のお迎えがあるため、毎日定時キッカリに退社します。誰もがそれを当たり前のことだと思っていますし、定時キッカリというほどでなくても皆早く帰りますから、誰にも不安も不公平感もありません。

それに、どうしてもという時には、ダンナ様がお迎えを替ってくれたりもします。ダンナ様の職場は保育園にお迎えに行くパパ社員を快く帰してくれます。そのあと、自宅に電話がかかってきたり自宅でメールをチェックしなけりゃならなかったりということもありますが、こういう柔軟性に富んだ職場はありがたい限りです。

ダンナ様のいるチームの同僚方は男性ばかりですが、皆共働きで子持ち(妊娠中含む)で、妻や子のために早く帰ることが当たり前な空気です。子供たち同士も年齢が近く、境遇(?)は皆一緒なので、例え仕事をやり残して家庭の都合で早く帰っても社員が罪悪感を感じなくて済む雰囲気があります。むしろ、家族の具合が悪いのに残業していると「帰らなくていいの?」と言われてしまうような職場です。

あぁ、私はなんて恵まれた労働環境とダンナ様を持っているんだろう。

但し、曲者なのが、これほどワークライフバランスを実現させるのに都合が好さそうな職場においてさえ、問題はゼロではないということ。

来週の授業の提出課題は「個人のワークライフバランス人生戦略」です。課題を見つけて解決策を考え、ワークライフバランスのとれた将来像を作り上げるというものです。多くの人が「残業が多い」のような問題点を挙げて解決策を考案するでしょうから、私は「残業が悪とされ上司の人件費コスト意識も高く残業がほとんどない職場」において起きてくる問題点というものについて書いてみようっと。

何を考えて何を書いたかについては、また次回の授業の感想で触れたいと思います。

さて、ワーク偏重の生活が却って仕事に悪影響を与えている例について、面白いお話を聞くことができました。それはトヨタの保険というものです。

正確には「トヨタ自動車健康保険組合」で、預かった保険料で社員が病気にならないための疾病予防事業や、健康の保持・増進に役立つ事業の企画・運営を行ったり、会社を休んだときの休業保障・出産をしたときの費用・死亡したときの埋葬費用などの支払い業務を行ったりしているそうです。

「こういうニーズがあることに気がついて保険会社がそういうサービスを出していれば、トヨタの従業員のすごい数をお客として取り込めたのよ、でも目の前の仕事に埋没していると、例え保険会社の社員でも、そういったニーズに気づかなくなってしまう。結局商品やサービスというものは最終的にエンドユーザまで届くのだから、自分がエンドユーザであることの感覚を保っていないと、ニーズに応えた商品サービスは生まれない、すると、業績が上がらない。ライフを充実させるとワークが削られるのではなくて、ライフを充実させることが良いワークにつながる。このシナジー効果が、ワークライフバランスの本当の目的です。」

恥ずかしながらその保険のことは知らなかった私。心の中で「へぇ~」ボタンを何度も押しました。つまり、病気になったときだけでなくて、予防のためにも保険料が使われるということがすごいわけですね?それにしてもトヨタ、さすがトヨタです、目の付けどころがシャープです(?)。ワークライフバランスならぬワークライフシナジー、単にバランスを取るということではなく、ハッピーな人生を送る手段なのだということなのですね。
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by hemp-vermilion | 2009-11-07 22:58 | ワークライフバランス

本日の講義「ワークライフマネジメント特論」について

前年度3月に時間割が発表になってからすぐに履修することを決めて、受講を非常に楽しみにしていたのが、「ワークライフマネジメント特論」です。講師はなんとあの小室淑恵先生です。

小室先生はワークライフバランス問題だけでなく、数年前に日経BPで「プレゼン達人への道」というコラムも担当していらしていて、そのコラムが私にとって非常に有益であったこともあって、この先生の前でプレゼンをする機会を逃すことはできない!と思ったのも理由のひとつです。

「も」というからには他にも理由はあって、それは当然「ワークライフマネジメント」について学びたかったから、です。子供を持っていて共働きをしていたら、ワークライフバランスに目が向いて当然、とも言えますが、私の場合、どちらかというと自分のワークライフバランスを取るというよりも、自分の職場の環境を変えたい、ということに重点を置いています。

私の職場は諸制度充実していて、ママさん社員が2割程度を占めています。口幅ったいようですが、どの社員も優秀です。でも、ママさん女子社員がどんなにシャカリキになって頑張っても、それを活用したり評価したりする側の人間の意識が変わらないでは、そのうち彼女たちのモチベーションは下がってしまいます。いや、実のところ、下がっているのです。保育園児を抱えながら就職活動をするのが大変なのと、上述したように職場の諸制度は充実している(といっても法定最低限レベルですが)のとで踏みとどまっているにすぎません。

彼女達の一番下のお子さんが10歳くらいになって、ある程度親の手を離れるようになったら、「その時にはもう辞める!」という社員が、すでにもういるのです(実は自分もそのクチかも)。

さて、履修の動機はともかくとして、今日は初講義です。結論から言いますと、とても面白くて時間があっという間に過ぎていくような講義でした。

自分の印象に残った点だけを簡単に挙げていくと、

1)男子学生の受講者が多かった。
  学生の男女比を考えれば男性のほうが多いことは不思議では
  ありませんが、今日になるまで何人が履修登録をしているのか
  把握できなかったため、男:女=12:2、という現実を見たとき、
  少なからず意外に感じたのです。

  講義の最初に自己紹介の時間がとられ、各自「受講の理由」に
  ついて述べたのでしたが、自分の問題として捉えている人、
  配偶者とともに家庭的な問題として捉えている人、マネジメント的な
  視点で問題を捉えている人、経営的な視点で問題を捉えている人、
  その他受講者の数だけ理由がある、といったかんじでした。

  ワークライフバランスは、時に「女性活用」や「育児支援」等と
  同時に語られ、確かに切っても切れない関係ではあるものの、
  女性側だけで何とかなる問題ではありません。男性側の意識が
  とても重要なのです。ですから、受講者に男性が多いことは、
  私にとって嬉しいことでした。

2)「育休プラス」を初めて知った。
  恥ずかしながら知らなかった「育休プラス」。まだ施行されては
  いませんが、施行されると、「夫婦ともに育休を取得すれば子が
  1歳2ヶ月になるまで取得できる(それぞれの取得可能期間は
  最長1年)」ので、つまりトータルの取得期間が延びるだけで
  なく、夫婦揃って休業することができるようになるのです。

  私のダンナ様は、私の産休期間中つまり産後8週間(実際は
  6週間でしたが)に、育児休業を取ってくれました。実際の
  出産は予定日を10日を過ぎていたのですが、予定日から
  ファミリーフレンドリー休暇を取って、ずっと傍についていて
  くれました。

  これだけでも大変な助けになり、ダンナ様には感謝、感謝で
  ありがたい限りなのですが、それでもやっぱり、私が
  育児休業に入った後も、ダンナ様とふたりで重複して取ることが
  できたらもっといいのに、とは感じていました。

  例えば妻は子が1歳になるまでまるまる、夫は妻の産休中のみ、
  という育休の取り方のほかに、妻は子が6ヶ月になるまで、
  夫は子が6ヶ月から1歳になるまで、といったような取り方も
  あるわけですが、これでは「引継ぎ」が大変です。

  2人目は、この育児・介護休業法改正案、施行された後に産みたい。
  そう思いました。(ダンナ様、よろしく!)

3)ロールモデルの大切さ
  自分の身近に「わたしもあんな風に働きたい」と具体的に目標と
  できるような働き方をしている人がいることはとても重要だという
  ことは理解しているつもりでした。でも、ロールモデルが
  「いない」ということが、どれほど「働き続けること」への障害に
  なっているかということは、恥ずかしながら考えてもみませんでした。

  世の中、私のように「今までにないなら、パイオニアになってやる!」
  「認められた権利なんだから、戦って勝ち取ってやる!」
  という、鼻息荒く自己主張の強い人間ばかりではありませんし。

  わりと最近、某大手企業に勤める友人から「同じ条件の男女がいたら
  女性の方が昇進する。最近は女性であることが圧倒的有利。
  少し前までなら逆だったんだろうけど。『逆差別じゃないか』って
  言ってる人もいるくらい。」というようなことを聞きましたが、
  先生はそのことについて授業中に触れられ、

  「女性管理職を増やしましょう、っていうのは、単純にその数で
  企業の女性活用を謳うためではなくて、とにかくロールモデルを
  作ろうということなんです。これは次世代育成のためなんです。」

  と仰ったのを聞いて、「なるほど」と思ったのでした。

  女性には、結婚しても出産しても働き続けてキャリアを積んでいる
  ロールモデルがいない(結婚や出産をせずにキャリア街道を
  驀進しているモデル、あるいはキャリアを捨てて家庭を選択した
  モデルはいる)。とにかく誰かが「先例これ無き」というところに
  道を切り開けば、後に続く人も出てこよう、そしていつかそれが
  当たり前になれば、長く働き続ける人が多くなろう、ということ
  なのですね。

  そういう意味では、男性には、育児休業を取得したモデルが
  極めて少ないともいえます。男女ともに、介護休業を取得した
  モデルはさらに少ないわけですね。

  先生のお話の中には、

  少子化は労働人口の低下を招き、企業は優秀な人材を確保したいと
  思いつつ、何故か最近の新卒入社組は定着率が悪く、3年で3割が
  転職してしまう。理由は「自分が思い描いていたような仕事や
  働き方ができない」というものが多い。というのは、最近の20代は
  自分の親の働き方を見てきて「あんなふう(つまり企業戦士)には
  なりたくない」と思っているから。

  というのもあり、自分の前を行く人の働き方というのは、
  親でも先輩でも、影響力の大きなものだな、と思ったのでした。
  うん、ロールモデルは大切なんです。

4)育休だけじゃない、「介護休業」
  いわゆる「2007年問題」で大量退職した団塊の世代が、
  要介護の状態になってくるのがその15年後だとすると、
  その介護の担い手は、その頃働き盛りの「団塊ジュニア」、
  特に男性でさらに独身者、なのだそうです。

  なぜならば、
  ・ 今、親の介護をしている世代は片働き家庭が多く、「嫁」が
   夫の両親を世話したりしている。
  ・ しかし、団塊ジュニア世代は共働き家庭の方が多い。
  ・ さらに、団塊ジュニア世代は兄弟が少ない。
  ・ 従って、「嫁」は自分の両親の介護に手を取られ、夫の両親の
   介護は夫自身がしなければならない、といったことが起きる。

  なるほど。すると、自分に兄弟も配偶者もいない、という人は、
  どうしても遅かれ早かれ、介護休業を取得せざるを得ない、
  ということですね。退職してしまうと無収入になりますし。
  そういう意味では、働き盛りの年代の管理職が休業する、
  というロールモデルも必要になるわけです。

  小さい子供を持つ社員(特に女性社員)に対して、「いつ
  保育園に呼び出されるかもわからない」「急に休みを取られる
  可能性が高い」といったことを理由にして任せる仕事を
  制限してくる上司に対し、「男性社員だって小さな子がいれば
  条件は同じだ」「小さな子持ちでなくても、介護その他で
  年配の社員が突如長期間休業する場合もあり得る」といった
  ことを挙げて反論してみたことがあります。

  が、説得できなかったのは主張の内容や仕方に問題があった他に、
  上司にとっても「そういう男性社員」のロールモデルが
  見えていないこと、説得するに足る具体的な数値統計データを
  示せていなかったことが背景にあると思い当たりました。

  上司だって一人息子を持つ身なら、自分の介護をするのが
  誰になるのかを考えてみれば、何か気がつくことがあるかも
  しれないと思いました。また、上司は自分の介護は
  奥様がすると思っているかもしれないけれど、奥様の
  介護は誰がするのかを考えてみれば、息子さんだけでなく
  自分が休業するという可能性に気がつくかもしれません。

  やい、独身男性諸君、子持ち女は一人前に働けないなんて言ってると
  今にしっぺ返しを食うかもしれないぞ!

以上、「簡単に挙げていくと」なんて言った割にはものすごくダラダラと書き連ねてしまいましたが、そしてそれでも書き足りない気がするくらいですが、とにかく、それだけ実りの多い授業だったのです。

早速、次の授業に向けた課題も出されましたが(泣)、来週が楽しみです。
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by hemp-vermilion | 2009-10-29 23:25 | ワークライフバランス